選択理論で価値観の合うストレスフリーな人間関係を!

私はPinupClosetのお洋服が好きなので、代表取締役の元鈴木さんもTwitterフォローしています。
先日、Twitterで元鈴木さん(@motosuzukisan)の以下の結婚に関するツイートが話題になっていました。
「価値観が合うっていうのは結婚には重要だけど、その中でも1番大切なのは金銭感覚じゃないかな。
金銭感覚とはTシャツに2万円出せるかということより、タクシー代の2千円を使って体力と精神力を温存するか、2千円がもったいないと炎天下を歩き夕方疲れて不機嫌になるか…って意味なんだと思うんだわ。」
引用:元ツイート先
これに対して様々な意見が飛び交っていたのですが、その中で意外と多かったのがこんな意見です。
「価値観や生活環境の違う者同士が結婚するのだから、意見の擦り合わせが必要。全く同じ考えの人なんて居ない」
これは一見すると、その通りなのですが、実は本質を突いてないなぁと思います。
元鈴木さんが例に挙げた「タクシー」「疲れて不機嫌」という部分に引っ掛かって噛みついている人が多いのですが、簡単に言えば、価値観が遠い人といると上手くいかないという話です。
(※タクシーを使うことの良し悪しについて考えると、この話の本質とはどんどんかけ離れます)
実は、この話は“選択理論”の“5つの基本概念”の話を分かりやすく話してくれているだけなんですよ。
選択理論(選択理論心理学)とは、アメリカの精神科医ウイリアム・グラッサー博士が提唱している新しい心理学です。
発表以来40年間、世界各国で普及し、カウンセリングや学校教育、組織、家庭環境など様々な人間関係が絡む環境の中で、
よりよい人間関係を築く手法として高い評価を得、幅広く活用されています。
特に選択理論をベースとしているカウンセリング、リアリティセラピーは、アメリカやカナダを中心に広がっています。
ちょうど勝間和代さんがYouTubeの以下の動画で少し触れてくれていました。
Q&A 勝間和代さん、人間関係でイライラしなくなる方法を教えてくだい
“選択理論”の“5つの基本概念”とは以下になります。
・生きるために必要な衣食住や睡眠を含めた身体的な欲求である「生存の欲求」
・所属する組織やグループなどで愛し愛されたいという、心理的な欲求である「愛・所属の欲求」
・自分の欲しいものを手に入れたい、人の役に立って自分の価値を認められたい「力の欲求」
・自分の考えや感情のままに自由に行動し、物事を選び、決断したいという「自由の欲求」
・好奇心を満たして自ら主体的に喜んで何かを行いたいと思う「楽しみの欲求」
この基本概念は全て人間が遺伝的に欲している欲求だとされますが、全てを等しく手に入れることは不可能です。
そのため、手に入れたいと思う優先順位は人によって様々であり、1つ1つの欲求に対して手に入れたいと感じる度合いも異なります。
この優先順位の感覚が近い人とは人間関係を壊すことなく継続しやすいとされています。
そのため、人間関係のストレスを少なくしようとしたら、この欲求の優先順位が近い人と近くに居ることが一番良い訳です。
簡単に言えば「自分と価値観の近い人と一緒にいる」ことが、ストレスレスな人間関係を送る最善ということになります。
先ほどのタクシーの例に置き換えると、
Aさん「疲れているから2000円払ってタクシーに乗りたい」
Bさん「2000円もあったらもっと他のことができるから、勿体ない。歩いて帰る」
という2人の場合、Aさんは身体的な疲労を軽減するための「生存の欲求」を強く感じています。
反対にBさんは2000円あったら他のことをして楽しみたいという「楽しみの欲求」を強く求めています。
つまり、二人がタクシーで帰るか歩いて帰るかを考えた時に、求める欲求の優先順位が全く異なっているという訳です。
その後に不機嫌になるかはともかく、2人の求めているものは全く異なっているので、両者が上手くいくにはどちらかが折れるしかない訳です。
それは1度なら良いですが、結婚という場面においてはそうはいきません。
毎回毎回どちらかが折れるとなると大変なストレスになります。
ここで冒頭に書いた「意見を擦り合わせるべき」という意見が本質を突いていない理由の話に移ります。
極論ですが、「車を買いたい人と野菜を買いたい人は意見を擦り合わせることができない」のです。
意見の擦り合わせとは求める本質が同じ時の微調整に過ぎません。
要は、2人が求めているものの本質が全く違う時には擦り合わせはできないのです。
例えば「普通自動車と軽自動車を買いたい人は意見のすり合わせが可能」なのです。
本質的に2人は「車を買いたい」という大きな目的が一致している訳ですから、あとは「誰が多く使うか」「維持費はいくらか」などと細かい意見の加えることによりお互いに納得がいく判断ができる訳です。
ちなみに、これは結婚に限らず、全ての人間関係で言えることとなります。
では自分の基本概念を満たすにはどうしたら良いか。
それが“選択理論”の“上質世界”となります。
要は私たちは経験から自分の欲求を満たしてくれる事柄・場所・人などを知っています。
そうした自分の欲しているものを満たしてくれる世界こそ“上質世界”なのです。
そのために必要なのは自らの「行動」と「考え」によってこの上質世界を手に入れていくことです。
欲求の優先順位は本能的に変えることは困難ですが、自らの選択と行動によって“上質世界”はコントロールできる訳です。
私は「便利な生活家電を買うのは投資だ」と言っていますが、人によっては「何万円もするルンバやホットクックなんていらない。掃除も料理も人の手でやれば良い!」という人もいます。
私は便利な生活家電によって肉体的な疲労を軽減し、自由な時間を欲しているので「生存の欲求」と「自由の欲求」を欲しています。
そんな高い家電は要らないという人は、きっとそのお金で別の物を買って楽しみたいという「楽しみの欲求」や自分の意志で物事を決めたり行動したい「力の欲求」が大きいのでしょう。
この2人は恐らく一緒に生活すると疲れることが多いでしょう。
どちらかが折れる(不納得で満たされない妥協)をしないとケンカが絶えません。
私自身、お金の使い方についての優先順位は日々の生活が第一で、旅行などの楽しみは日々の生活が満たされたあとの余剰で行うものだと思っています。
この時に日々の生活よりもそのお金で旅行に行った方が良いという考えの人とは生活できないと思います。
幸い、私の夫も旅行は好きですが、毎日のささやかな生活が一番大事という性格の人です。
この価値観が一緒であれば、お互いに細かな「どの家電買おうか」などの擦り合わせを行うだけで済む訳です。
つまり、お互いに求めるものの優先順位が近い人とは上手く人間関係が継続できるということです。
話のピントがかみ合わない人とずっと一緒にいるのは本当に疲れます。
結婚に限らず、自分自身の人間関係を楽にしたい方は、ぜひこの上質世界を求めて欲求の優先順位が近い人を探してみて下さい。
私は今の上司と話している際に、話がお互いに終わる前に「こういうことですね」というような意思疎通ができたり、お互いに頼む前からお互いがして欲しいことを先回りして出来たりするので、職場の上司に対するストレスがかなり少ないです。
価値観の乖離が少ないので「こうした方が良い」とか「こうしたらもっと良くなる」という部分が一致することが多いので、気持ち良く仕事できます。
こうなるまでは、チームの半数以上が病休になったり、色々とありました。
もちろん運もあるかと思いますが、実際に自分がどうしたらもっと気持ち良く仕事ができるかと色々と行動した結果が今だと思います。
私の拙い説明ですので、もしご興味がある方はぜひ一度書籍をお手に取ってみて下さい。
人間関係がもっと円滑に進むようになると思います。

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