実家の猫の病気(皮下リンパ腫)について
その際に、猫には大変珍しい「皮下リンパ腫」と診断されました。
ホームドクターの先生は「通常のリンパ腫は月に何件も診ますが、何十年も開業してて初めて見たケース」とまで言われました。
診断後は同じ症状の猫ちゃんの記事を探しましたが、全く見つけることができずに悩むことが多かったため、同じ病気の猫ちゃんを持つ方のために闘病記録して残しておきたいと思います。
その時はそれが最善の選択肢だったとしても、正直、「この選択肢で本当に良かったのだろうか?」と未だに悩むところだらけです。
状況としてはあまり良くないですが、家族としては残された少ない時間を幸せに過ごさせてあげたいと思います。
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【発見の経緯】
10歳の秋。家族が右後ろ脚の足根関節部に膨らみを見つけた。
関節の骨の部分だったが、左右を比較すると右側の膨らみの方が大きく感じ、「しこり」ではないかと気づいた。
本人の様子は歩きや行動にも問題なく、普段通りだった。
【闘病記録】
■2021/10末 ホームドクターを受診
しこりに動きが無く、腫瘍である可能性が高いため、先生の紹介で動物専門がんセンターの予約をして頂く。(※個人予約不可)
また、「骨肉腫」であった場合、断脚の可能性があることを説明される。
■2021/11上旬 がんセンターで検査
検査説明時に初見では「骨肉腫」である可能性が高いため、断脚に関する説明され、精密検査を行う。(エコー/血液検査/細胞診/病理検査など)
猫には非常に珍しい「皮下リンパ腫」である説明を受ける。
リンパ腫の場合、抗がん剤治療がメインの治療になることが多く、平均余命は8ヵ月~1年と宣告される。
■2021/11中旬
病理検査の結果、「皮下リンパ腫」で病名が確定する。
その際に「しこりの除去手術と抗がん剤治療」「右後ろ脚の断脚と抗がん剤治療」「抗がん剤治療」の3パターンの治療方法があると説明を受ける。
今回は後ろ脚の関節部に発症し、まだ検査結果で明らかな他の部分の転移が認められないことなどを鑑み、唯一病気の根治の可能性があるとの説明があった「右後ろ脚の断脚と抗がん剤治療」の治療をお願いする。
■2021/11中旬
入院と右後ろ脚の断脚の手術。
■2021/12初旬
抗がん剤治療開始。
1回目の抗がん剤治療後に強めの抗がん剤だったからか好中球の値が改善しなかった。
食欲がなくなり、その後、吐き気と下痢を始める。
※ホームドクターにレメロンの錠剤を処方してもらい、食欲を促す。
■2021/12中旬
肩甲骨の間に小さなしこりを見つけ、CT検査にて内臓転移が確認される。
抗がん剤治療を止めた場合は余命2ヵ月と診断される。
■2021/12下旬
抗がん剤治療をした方が長く体の調子が良い時を保てられるとの担当医の先生の勧めで、種類を変えながらもう少しだけ続けることに。
抗がん剤治療とともに肩甲骨のリンパ腫の収縮の具合を見て、効果を判断しながらその後の治療は進める。
※レメロンの錠剤とステロイド剤を処方
【費用】
そして費用面ですが、初期の検査で20万円、CT検査は10万円、手術と入院で36万円、抗がん剤治療は1回4万円ほど必要で、保険が適用されても、総額で60万円近くかかりました。
保険があったことで色んな治療の選択肢ができたため、本当に動物の保険の有難みをひしひし感じた次第です。
(当初の見積もりでは最大で約130万円必要な計算となっていました)
どんなにお金をかけても、命を助けてあげたかったので根治が見込めなくなり、とても悔しいです。
もし、動物を飼うと決めた方は、とにかく自分たちがしたい選択ができるように保険は入った方が良いと個人的には強く思います。
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猫の癌治療はスピード勝負ですし、正直、どの選択肢を取っても最後は運命みたいなものに左右されます。
実家の猫は手術段階では明らかな転移なしでしたが、半月後には内臓転移をしており、それくらいのスピードで状況が変わっていくので、もし「あれ?様子が変だな」と思ったらすぐに受診してあげてください。悩んでる暇ないです。
抗がん剤治療をしても最長で半年(まずは4か月を目指す)という話になり治療先の病院まで車で2時間という猫の負担を考え、家では獣医の先生と相談しながら今後の方針を決めていくことになりました。
家族で話し合い、「もう十分すぎるほど本人は頑張ったよ」という話もでましたが、がんセンターの先生から「猫の体調の良い時間を延ばしてあげるために、もう少しだけ抗がん剤治療を続けませんか?」と勧められたため、副反応が弱い薬をもう少しだけ続けることになりました。
全部嘘だったら良いなと今でも思いますが、家族でなるべく幸せな状態が長く続く形で見送ってあげたいです。

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