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聴覚障がいを持つ後輩とのお仕事方法

2019年02月06日
仕事 0
障がい者雇用について色々と話題に上がる時代になりましたが、弊社の私の部署にも1人、女性の後輩が配属されました。

ソフトウェア開発会社ということもあり、採用される障がい者の方も色々と限られてくるのですが、後輩のAさんは聴覚障害の方でした。

補聴器を付けていて、大きな声でゆっくり話すと聞こえるといった具合です。

今回初めて、一緒に2人で働いてみて反省したことがたくさんありました。


彼女には私が作成したテストの実施をお願いしていたのですが、逐一分からないことがあれば、「メールでもIPメッセンジャーでも何でも良いから聞いてね」と伝えてありました。

口頭の質問もしにきてくれたのですが、なかなか聞き取れないのか「もう1度お願いします」と数回頼まれることもあり、私自身も「分かるまで何度も聞いてもらって構いません」と繰り返し質問するようにお願いしてました。


しかし1週間後、Aさんの進捗が遅れ始めたのです。


なぜ遅れているのか理解できず、そもそもお願いしたことが「どの程度正確に伝わっているのか」「彼女にとって難易度が難しくないか」という部分が、私自身よく分からないこと自体が問題だと感じました。

上司に「1週間、隣の席で一緒に働かせてほしい」とお願いしたところ、


「頼むよりも自分でやってしまった方が早いし、頼むと仕事が余計に増えてるのかな?」


と聞かれました。これは幾ばくかの真実を含んではいます。ただし、社会の真理ではないと思いました。


「私がやった方が早いかもしれませんが、彼女の仕事を奪うことは本意ではありません。最後まで出来る範囲で完遂させてあげたいし、今後の彼女の仕事のために何ができて何ができないのか、何が得意で不得意なのか明確にしたいです」


この申し出を上司が快く認めてくれたことに涙(;;)
もし、今後、彼女が違う人と仕事することになっても、今回の経験を伝えて共有していって欲しいとお願いされました。


1週間近くで仕事をしていると、だんだん私の伝え方も間違っていたと気づきました。

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・話しかけるときはマスクをしない。(唇の動きが見えないから)

・声をかけるときは前から手を振りながら話かける。(あなたに話かけるよという合図)

・大きな声でハッキリと短く話す。(つい「~が~で~だから~」みたいに話すのをやめる)

・最後に「OK?」と聞くと話が終わったことが分かりやすいみたいだった

・「もう1度お願いします」と頼まれたら、言い方を変えずに同じ言葉で復唱する

・複数回、同じことを聞かれても理解ができてなさそうな表情(大体ボーっとした感じの顔)だったら、本人が「大丈夫」と言っても、メールで説明内容を送っておく(理解しきれなくても、何度も聞くことを躊躇してしまっているようだったので)

・説明するときは何かしながら話さない。本人を見ながら、筆談や図解を交える

・ジェスチャーを意識的に使いながら説明する

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文系出身ということもあり、私はつい「言葉」に頼りがちだったんだなと気づきました。
身振り手振りがあった方が伝わるし、短い言葉の方が理解しやすいと途中から気づきました。

あとは冬場ということもあり、マスクを四六時中つけてたのもAさんを苦しめてたようで、マスクを外したら、1回で理解できることが増えました。

口頭で分かりにくければメールやIPメッセンジャーでOKと伝えていたのですが、口頭で質問することに強いこだわりがあるように感じました。
(実際は文章の方がすぐ伝わるのですが、本人の意向を尊重して口頭でのやり取りを主として足らない部分をメール等の文章で補ってました)

もしかしたら、今の部署の前に居たところで「メールでばかり質問するな」と言われたのかもしれません。(恥ずかしながら弊社には障がいを持つ方に無知な社員も多いです)


最後は一緒にご飯も食べに行きましたし、徐々に俯きがちだったAさんに笑顔が増えていって、こちらも嬉しくなりました(*^○^*)

実際に、コミュニケーションがスムーズになってからは1人で出来ることも増え、積極性も高くなっていったのが分かりました。
このまま成長してくれれば、どんどん独力でできる仕事は増えていきそう。


これらは一緒に仕事をしながら気づいたことと、私自身も看護師さんが書いている聴覚障害のある患者さんとのコミュニケーション方法を取る方法のブログをかなり参考にさせてもらった部分もあります。


同時に、会社自体でこうしたことを部署で受け入れる前に教えてくれる機会があれば一番良いのではないかと強く感じました。


本人に適している円滑なコミュニケーション方法を知らないということは双方にとって不幸です。

社員数600人程度の小さなか会社なので、数合わせのことばかり意識がいってしまっていて、実際に受け入れ態勢が全然できていないというのが実態です。
実際、中小企業ではそういう会社さんは多いのではないかと思います。


結局、採用されても辞めてしまう方が多い状況なので、もう少し全社で工夫できないかなと色々と働きかけの方法を考えている次第です。

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るく太
この記事を書いた人: るく太

アメフトと競馬をこよなく愛す、共働きへっぽこSE。

読書や投資信託、最新テクノロジーからサブカルに至るまで興味のあることには何でもガツガツです。

ラクして楽しい生活づくりのライフハックを日々考えて暮らしています。

南の島出身の夫とサビ猫が家族。

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