不動産資産は本当にリスクだけなのか??
住宅ローンを払うことと賃貸で暮らすことのメリット・デメリットを考えたときに、結構、賃貸で暮らした方が良いという結論が出てます。
私自身、去年の6月までは賃貸住まいでした。
結局、住宅ローンを組んで中古マンションを購入したのですが、理由は幾つかあります。
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①実家の近くにどうしても住みたかった
私は最初に借りた賃貸も、買ったマンションも実家から徒歩5分以内、何なら半径300m以内にありました。
私は子供を仮に産んでもフルタイムで働くつもりですし、家族とも非常に良好な関係だったので、実家近く以外に住むつもりが前提としてありませんでした。
非常に治安が良く、学力レベルの高い公立校が多く、電車も4路線通っている良い地域ということもあり、そこで長年暮らしてしまっていたせいで、わざわざ不便な地域に引っ越す気持ちになれなかったのも事実です。
また地盤が専門家のお墨付きなくらい固く、液状化や様々な水害の可能性の無い地域に指定されています。
②賃貸が安くなかった
理由①で実家の近くに住みたかったと書きましたが、そもそも実家のある地域というのが、都内ではないにも関わらず地価が高く地元でもお屋敷町な地域だったために賃貸でも決してやすくはありませんでした。
1LDK(43平米)で11万円(駐車場無・駐輪場有)というような価格でした。
確かに築浅でオートロックのマンションタイプではあったのですが、もともと大家さんが地元の名主の地主さんでご自宅の下階を少し貸し出しているイメージの賃貸だったので、これでもこの価格は、かなりのお買い得物件でした。(浴室乾燥機・ウェークインクローゼット、カウンター式のシステムキッチン装備では激安でした)
もっと狭くて築年数が古いアパートでも、1LDKでは大体8万円以下では借りられない状況です。ボロボロのアパートが8.5万円くらいでした。
家賃補助が弊社は4000円、夫婦が同じ会社だと1人しか貰えないので、結果的に10.5万円を毎月支払っている感じです。
しかも2年おきに更新料がかかります。
保証料や保険、手数料など諸々入れると20万円程度になります。
つまり、2年で支払う金額は、
11万 × 24ヶ月 + 20万円 = 2840000円
1か月換算で、月額118333円
となる訳です。決して安くないです。
仮に同じような賃貸の2LDKに引っ越そうものなら、15万円程度になります。
こうなってくると、あまり現実的ではないです。
③地価の上昇
先ほど、4路線通る最寄駅の話をしましたが、その影響か昔と比べて地価は上がっていますし、住みたい街ランキングにもついにランクインしたり、新築マンション価格がどんどん上がっていました。
それでも買う人が居るので、値段は下がる訳でもなく、実家のポストには「売りに出しませんか?」というチラシが毎日山ほど入ってました。
今後、本当に不動産資産が欲しくなったときに買える価格ではない可能性が出てきたからです。
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この問題、理由①を捨てることができれば、すぐに解決して安い賃貸を別の場所に借りるという選択が可能だった訳です。
それが出来なかったのが住宅ローンを組んだ全て…となります。
以前の記事にも事の顛末を書きましたが、購入した中古マンションは売主の方が既に新しい家を建設し始めており、期日までに現金を入手する必要があったため、「絶対に売れる価格設定」に設定されてました。
不動産会社に何社か登録していて、中古・新築問わず、新しい情報が入ると場所や値段を調べていましたが、見た瞬間に「お!」と思う物件はこれが初めてでした。
実際、登録した不動産会社からは私の指定する地域では「4500万円以下の3LDK以上のマンションは、中古でも築年数が相当古くないと出ないだろう」と言われてました。
酷い不動産会社では、最初に提出した予算で鼻で笑われた思い出もあります。
ただ、中古マンションの場合でも、仲介手数料等で150万円くらい取られるので、この価格設定を変えることは予算的にできませんでした。
そこに発見した物件が今のマンションです。
築年数 4年(当時)
間取り 3LDK
建築会社 大手建築会社
価格 4490万円
というギリギリ予算以内に収まる金額設定な上に、築年数が物凄く築浅でした。
速攻で内覧予約の電話をしたところ、不動産会社の方が私の本気度を汲み取って、優先的に一番最初の内覧を決めてくださりました。
私が電話をした段階で既に内覧希望は20件以上入っていたらしく、初回内覧をした私たちが購入申し込みをすぐにしたため、購入できなかったのですが、2回目の内覧の方も購入希望を出されていたそうです。
その後の交渉でドアノブの破損とエアコンの残置を理由に、更に40万円のディスカウントをして頂き、最終価格は
4450万円
になりました。
条件的には即金で前金として300万円の用意ができることが必須となっていたため、よくある「頭金0円から購入可能」というようなものとは違うため、自己資金が無いとこの決断は難しかったかもしれません。
ちなみに仲介手数料は、実家所有マンションのグループ会社が運営する仲介会社から購入したため、金額がお安くなりました。
結局住宅ローンは総額3400万円ほどお借りしました。
購入した住宅に対して支払う金額は、「管理費」「駐輪場代金」「住宅ローン」を合計して、
月額で、116,601円
となりました。1LDKの賃貸の支払いと対して変わりありません。むしろ2,000円安くなりました。
もちろん、自己負担金で1000万円も相殺しての価格なので、実際の支払金額が安くなった訳ではありませんが。
これに固定資産税が上乗せされる訳です。ちなみに、固定資産税も
177,606円
と、なかなかの金額です。
ただし、10年間は住宅ローン減税がつきます。
私たちは共働きでペアローンを組んでるので、両者に減税が行われて、大体250,000円くらい税金が返却されます。
住宅ローン減税の返金額から固定資産税を支払えば、まぁ10年間は固定資産税のことは特に考えなくても良いでしょう。
10年後には給料は今よりは上がっているはず…(と信じたい)
賃貸で仮に6年後に子供が生まれて1LDK引っ越し、20年後に子供が独立して、また元の1LDKに戻ったと仮定します。
賃貸で6年間11万円の物件を借り、そこから15万円の物件を20年借り、また11万円の物件に85歳まで住む場合、いくらくらいかかるのでしょうか。(※更新費用は家賃の2か月で計算します)
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【賃貸の場合】
1年目~6年目
11万 × 72ヶ月 + 44万円(更新2回) = 8,360,000円
6年目~26年目
15万 × 240ヶ月 + 270万円(更新9回) = 38,700,000円
26年目~55年目
11万 × 348ヶ月 + 286万円(更新13回) = 41,140,000円
合計 87,900,000円
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実際には3回分の引っ越し費用(10万円×3回)くらいが上乗せされるかと思います。
では今の住宅ローン生活を計算しましょう。(実際とは異なりますが、繰り上げ返済はしない予定の35年ローンで計算します。
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【住宅購入の場合】
1年目~35年目
116,601円 × 420ヶ月 = 48,972,420円
35年目~55年目(管理費のみ)
20,850円 × 240ヶ月 = 5,004,000円
固定資産税(55年分)
177,606円 × 5年 = 9,768,330円
頭金
10,000,000円
住宅ローン控除(10年間の概算)
-240,0000円
合計 71,344,750円
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固定資産税は実際には建物評価額が下がるので55年間同額ではありません。もう少し安くなるはずです。
賃貸にはかからないですが、部屋のリフォームや部屋の中の設備の修理費等を加えると実際にはもう少し上乗せされます。
管理費も築年数とともに修繕積立金がもう少し上がると予想されます。
計算結果上だと、1600万円ほど同じ土地に住み続けた場合、住宅購入の方が安いと出ました。
しかも賃貸は1LDKと2LDKの相場で計算してます。
今住んでいる家は3LDKなので、1部屋以上多く使っている計算結果です。
住宅ローンを組んで不動産資産を持つことはリスクということもあるかと思いますが、同じ土地に住み続けるとなると、私の場合、恐らく賃貸を借り続ける方が高くつきます。
仮に住宅購入をして、マンションと一軒家の場合、どちらが良いのかという問題がありますが、私の場合、
①一軒家より安く、欲しい場所に家が手に入る
②警備会社と契約しているため、セキュリティが高い
③ゴミ捨て場が24時間ゴミ出し可能
④マンション前や共有部分は清掃スタッフが週4回入っているので、掃除不要
⑤ご近所付き合いが希薄
⑥日当たりが良い
⑦子供達も自分達の住みたいところに住めば良いと思うので、土地を残す必要はない
この観点でマンション一択でした。
そもそも、今の土地で一軒家を持とうとすると、超狭小住宅でも6000万円は下らないので、とても手は出せませんでした。
濃い人間関係がお好きな方もいらっしゃるかもしれませんが、マンション暮らしが長いですが、ご近所付き合いが挨拶くらいで済むので、とても気が楽です。
まぁ、そんなこんなで「不動産資産はリスクか」と言われると、必ずしもそうとも言えない一面があると感じた次第です。
私自身、去年の6月までは賃貸住まいでした。
結局、住宅ローンを組んで中古マンションを購入したのですが、理由は幾つかあります。
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①実家の近くにどうしても住みたかった
私は最初に借りた賃貸も、買ったマンションも実家から徒歩5分以内、何なら半径300m以内にありました。
私は子供を仮に産んでもフルタイムで働くつもりですし、家族とも非常に良好な関係だったので、実家近く以外に住むつもりが前提としてありませんでした。
非常に治安が良く、学力レベルの高い公立校が多く、電車も4路線通っている良い地域ということもあり、そこで長年暮らしてしまっていたせいで、わざわざ不便な地域に引っ越す気持ちになれなかったのも事実です。
また地盤が専門家のお墨付きなくらい固く、液状化や様々な水害の可能性の無い地域に指定されています。
②賃貸が安くなかった
理由①で実家の近くに住みたかったと書きましたが、そもそも実家のある地域というのが、都内ではないにも関わらず地価が高く地元でもお屋敷町な地域だったために賃貸でも決してやすくはありませんでした。
1LDK(43平米)で11万円(駐車場無・駐輪場有)というような価格でした。
確かに築浅でオートロックのマンションタイプではあったのですが、もともと大家さんが地元の名主の地主さんでご自宅の下階を少し貸し出しているイメージの賃貸だったので、これでもこの価格は、かなりのお買い得物件でした。(浴室乾燥機・ウェークインクローゼット、カウンター式のシステムキッチン装備では激安でした)
もっと狭くて築年数が古いアパートでも、1LDKでは大体8万円以下では借りられない状況です。ボロボロのアパートが8.5万円くらいでした。
家賃補助が弊社は4000円、夫婦が同じ会社だと1人しか貰えないので、結果的に10.5万円を毎月支払っている感じです。
しかも2年おきに更新料がかかります。
保証料や保険、手数料など諸々入れると20万円程度になります。
つまり、2年で支払う金額は、
11万 × 24ヶ月 + 20万円 = 2840000円
1か月換算で、月額118333円
となる訳です。決して安くないです。
仮に同じような賃貸の2LDKに引っ越そうものなら、15万円程度になります。
こうなってくると、あまり現実的ではないです。
③地価の上昇
先ほど、4路線通る最寄駅の話をしましたが、その影響か昔と比べて地価は上がっていますし、住みたい街ランキングにもついにランクインしたり、新築マンション価格がどんどん上がっていました。
それでも買う人が居るので、値段は下がる訳でもなく、実家のポストには「売りに出しませんか?」というチラシが毎日山ほど入ってました。
今後、本当に不動産資産が欲しくなったときに買える価格ではない可能性が出てきたからです。
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この問題、理由①を捨てることができれば、すぐに解決して安い賃貸を別の場所に借りるという選択が可能だった訳です。
それが出来なかったのが住宅ローンを組んだ全て…となります。
以前の記事にも事の顛末を書きましたが、購入した中古マンションは売主の方が既に新しい家を建設し始めており、期日までに現金を入手する必要があったため、「絶対に売れる価格設定」に設定されてました。
不動産会社に何社か登録していて、中古・新築問わず、新しい情報が入ると場所や値段を調べていましたが、見た瞬間に「お!」と思う物件はこれが初めてでした。
実際、登録した不動産会社からは私の指定する地域では「4500万円以下の3LDK以上のマンションは、中古でも築年数が相当古くないと出ないだろう」と言われてました。
酷い不動産会社では、最初に提出した予算で鼻で笑われた思い出もあります。
ただ、中古マンションの場合でも、仲介手数料等で150万円くらい取られるので、この価格設定を変えることは予算的にできませんでした。
そこに発見した物件が今のマンションです。
築年数 4年(当時)
間取り 3LDK
建築会社 大手建築会社
価格 4490万円
というギリギリ予算以内に収まる金額設定な上に、築年数が物凄く築浅でした。
速攻で内覧予約の電話をしたところ、不動産会社の方が私の本気度を汲み取って、優先的に一番最初の内覧を決めてくださりました。
私が電話をした段階で既に内覧希望は20件以上入っていたらしく、初回内覧をした私たちが購入申し込みをすぐにしたため、購入できなかったのですが、2回目の内覧の方も購入希望を出されていたそうです。
その後の交渉でドアノブの破損とエアコンの残置を理由に、更に40万円のディスカウントをして頂き、最終価格は
4450万円
になりました。
条件的には即金で前金として300万円の用意ができることが必須となっていたため、よくある「頭金0円から購入可能」というようなものとは違うため、自己資金が無いとこの決断は難しかったかもしれません。
ちなみに仲介手数料は、実家所有マンションのグループ会社が運営する仲介会社から購入したため、金額がお安くなりました。
結局住宅ローンは総額3400万円ほどお借りしました。
購入した住宅に対して支払う金額は、「管理費」「駐輪場代金」「住宅ローン」を合計して、
月額で、116,601円
となりました。1LDKの賃貸の支払いと対して変わりありません。むしろ2,000円安くなりました。
もちろん、自己負担金で1000万円も相殺しての価格なので、実際の支払金額が安くなった訳ではありませんが。
これに固定資産税が上乗せされる訳です。ちなみに、固定資産税も
177,606円
と、なかなかの金額です。
ただし、10年間は住宅ローン減税がつきます。
私たちは共働きでペアローンを組んでるので、両者に減税が行われて、大体250,000円くらい税金が返却されます。
住宅ローン減税の返金額から固定資産税を支払えば、まぁ10年間は固定資産税のことは特に考えなくても良いでしょう。
10年後には給料は今よりは上がっているはず…(と信じたい)
賃貸で仮に6年後に子供が生まれて1LDK引っ越し、20年後に子供が独立して、また元の1LDKに戻ったと仮定します。
賃貸で6年間11万円の物件を借り、そこから15万円の物件を20年借り、また11万円の物件に85歳まで住む場合、いくらくらいかかるのでしょうか。(※更新費用は家賃の2か月で計算します)
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【賃貸の場合】
1年目~6年目
11万 × 72ヶ月 + 44万円(更新2回) = 8,360,000円
6年目~26年目
15万 × 240ヶ月 + 270万円(更新9回) = 38,700,000円
26年目~55年目
11万 × 348ヶ月 + 286万円(更新13回) = 41,140,000円
合計 87,900,000円
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実際には3回分の引っ越し費用(10万円×3回)くらいが上乗せされるかと思います。
では今の住宅ローン生活を計算しましょう。(実際とは異なりますが、繰り上げ返済はしない予定の35年ローンで計算します。
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【住宅購入の場合】
1年目~35年目
116,601円 × 420ヶ月 = 48,972,420円
35年目~55年目(管理費のみ)
20,850円 × 240ヶ月 = 5,004,000円
固定資産税(55年分)
177,606円 × 5年 = 9,768,330円
頭金
10,000,000円
住宅ローン控除(10年間の概算)
-240,0000円
合計 71,344,750円
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固定資産税は実際には建物評価額が下がるので55年間同額ではありません。もう少し安くなるはずです。
賃貸にはかからないですが、部屋のリフォームや部屋の中の設備の修理費等を加えると実際にはもう少し上乗せされます。
管理費も築年数とともに修繕積立金がもう少し上がると予想されます。
計算結果上だと、1600万円ほど同じ土地に住み続けた場合、住宅購入の方が安いと出ました。
しかも賃貸は1LDKと2LDKの相場で計算してます。
今住んでいる家は3LDKなので、1部屋以上多く使っている計算結果です。
住宅ローンを組んで不動産資産を持つことはリスクということもあるかと思いますが、同じ土地に住み続けるとなると、私の場合、恐らく賃貸を借り続ける方が高くつきます。
仮に住宅購入をして、マンションと一軒家の場合、どちらが良いのかという問題がありますが、私の場合、
①一軒家より安く、欲しい場所に家が手に入る
②警備会社と契約しているため、セキュリティが高い
③ゴミ捨て場が24時間ゴミ出し可能
④マンション前や共有部分は清掃スタッフが週4回入っているので、掃除不要
⑤ご近所付き合いが希薄
⑥日当たりが良い
⑦子供達も自分達の住みたいところに住めば良いと思うので、土地を残す必要はない
この観点でマンション一択でした。
そもそも、今の土地で一軒家を持とうとすると、超狭小住宅でも6000万円は下らないので、とても手は出せませんでした。
濃い人間関係がお好きな方もいらっしゃるかもしれませんが、マンション暮らしが長いですが、ご近所付き合いが挨拶くらいで済むので、とても気が楽です。
まぁ、そんなこんなで「不動産資産はリスクか」と言われると、必ずしもそうとも言えない一面があると感じた次第です。